2026年06月06日
忘れていないんだよね・・・HUE
しんちゃお
道端で見つけた景色です。
何とも不思議な景色でした。
本日NHAさんの長男さんが面会に来られました。
ホーチミンに住んでいるため、なかなか頻繁には来られません。
長男さんの姿を見た瞬間、
NHAさんは目を大きく開き、じっと見つめていました。
じっと見ていると、一粒の涙がこぼれました・・・
NHAさんが涙を見せたのは2回目です。
嬉しかった涙でしょうか。
寂しかった涙でしょうか。
その理由は分かりません。
ただ、言葉はなくても、
ずっ〜と息子さんの顔を見つめ続けていました。
「食事は毎回しっかり食べていますよ」
「歩行も介助でできています」
「おやつも食べています」
そんな普段の様子をお伝えしました。
すると息子さんは立ち上がり、
「ここまで元気にしてくれて、本当に感謝しています。ありがとう」
そう言って深く頭を下げてくださいました。
私も思わず立ち上がり、お礼をしました。
一緒に来られたお孫さんも涙を流していました・・・
え!どうして涙が出たんですか?
そう聞くと、
「父の言葉にも感動しましたし、私も感謝の気持ちが溢れてきました」
と話してくれました。
お婆さんとの思い出はありますか?
そう聞くと、
「おしゃべりなお婆ちゃんではなかったんです。でも、とても優しくて」
「昔、仕事でタイピングをしていたそうなんです。とても速くて、かっこよかったんですよ」
と、懐かしそうに話してくれました。
その後、グッと来る場面がありました。
長男さんは、3歳の頃のけがで左手の親指がありません。
NHAさんは息子さんの手を取り、
一本一本の指をゆっくり触っていました。
そして親指がないことに気づいた瞬間、
「ハッ」とした表情に変わりました。
心配そうな顔で息子さんを見上げ、
再び涙がこぼれました。
息子さんは優しくお母さんの頭を撫でながら、
「覚えているんだね!」
「忘れていないんだよね!」
そう話しかけていました。
「ね?分かった?忘れてないんだよ!」
と、振り向き笑顔を見せていました。
介護ホームでの写真や動画を見せ具体的な様子を伝えました。
「良かった」
「いいね」「その写真ちょうだい!」
と、安心した表情を見せてくれました。
介護をしていると、
「全部食べた」
「歩けた」
「会話が増えた」
そんな変化ももちろん嬉しい。
本当に心が動くのは、
数字では表せない場面だったりしますね。
息子さんの指を見て心配する母の顔。
「忘れていないんだよね」と微笑む息子さん。
そんな瞬間に出会うたび、
介護っていい仕事だな、今日も良い日だったな
と思うのです。
ちゃお
