2026年02月19日
テトという時間の中で育つ、ベトナムの介護
しんちゃお。
ベトナム旧正月「テト」は、家族にとって特別な時間です。
祝日が少ないベトナム、テトまで目一杯働き、この時期に故郷へ帰ったり、家族と過ごします。
そんなテトを、介護ホームで過ごす利用者さんたち。
悩みに悩み、家に帰らない選択をした家族。
テト期間は家政婦も休み、世話をする人がいないため利用された方。
それぞれの事情を抱えながら、テトを迎えています。
自宅から来られた利用者さんは、テト期間だと分かった瞬間、表情が変わりました。
涙を流し、家族が来ても目を閉じ、帰った後にそっと目を開ける。
開いていても、どこか険しい表情。
スタッフには目を向けますが、やはり悲しさが滲みます。
長く利用されている方の家族は、
「テトに家に連れて帰れなくてごめんね・・・」
「家では、ここみたいなケアができないから...」
「スタッフが家に来てくれたらいいのに...」
そう言って、大粒の涙を流していました。
その様子を、静かに見つめる利用者さん。
家族の涙を、じっと見つめる利用者さん。
テトのホームには、さまざまな感情が行き交います。
その分、面会は本当に多い。日本では考えられないくらいの回数です。
一度に3人以上、次から次へと来られます。
利用者さんは休む暇もないほど。
嬉しい悲鳴、ですね。
そんな日を過ごしていると
遠方から来た家族が、久しぶりに親や祖母の姿を見て、
「自宅にいるより元気に見える!」
「ここに居ると安心だ」
「こんなケアしてるんだ、すごいね」
「こんなに軽く移乗できるんだ」
「優しく、ゆっくりケアしてるね」
「もっと早くホームを知りたかったね〜」
そんな声が、あちこちで聞こえました。ニヤッ
日本では当たり前のケアなんですが...
やっ〜ぱり、素直に嬉しいですね。
開設当初は、
面会の多さ、24時間付き添い文化、ケア中の動画撮影などなど。
正直、やりづらさもありました。
日本の当たり前のケアが合わない。
福祉用具がない、合わない、思うようなケアが出来ない。
「それじゃダメだ」と言われたことも何度もあります。
今は少し気持ちも違います。
「ベトナムの利用者の心地よさ」を考え、家族と一緒に利用者を支える。
その「ベトナム介護」の木が、
少しずつ育ってきたように感じる、この頃。
この木は、まだ若く、細〜い幹です。
ベトナムの強い日差しにさらされ、大雨に打たれ、
洪水で流されそうになったり、時には水が足りず、枯れそうになることもあります。
それでも、根は確かに土に伸びて、生きています
・・・頑張れ〜根っこ!
利用者の表情、家族の言葉・笑顔、スタッフの迷い、悩み、涙、笑・・・
その一つひとつが養分となり、木は少しずつ育っています。
いつかきっと、この木が
ベトナムの地に枝を広げ
この地に合った花が、きっと咲く
(どんな花が咲くのかな〜何色かな〜)
そんな事を、今年のテトに感じました
また貴重な時間でした。
ちゃお
