2025年12月19日
夜勤あるある・・・Inフエ
眠りの番人
夜は気まぐれ。
特に、このお婆さんの夜は。
夜の対応は、読み合い、タイミングが大切。
眠くなるタイミングを逃してはならぬ・・・
腰を立たせたら成功
そのタイミングで腰を下ろしたら、振り出し・・・
あ!よし!今だ
自分への合図で、そっとさりげなく部屋に誘導。
横になると、お婆さんは何度も起き上がり私に何かを問いかける。
言葉は分からない。
私は、ただ頷く。
それで良い。
時々、頷きだけでは足りず、顔をしかめている。(あ、答えが違った!)
私は、寄り添い大丈夫、大丈夫、と背中をさする。
「あ、少し待ってて」
そう言って、ダッシュで他の人の排泄介助へ。
10分。
いや、体感では一瞬。
戻ると、お婆さんは息を切らし、モゾモゾしている。
私の顔を見ると
「trời ơi」と
ペシっと叩かれる。
あ〜ごめんなさい、ごめんなさい。
何度も謝る。
その興奮が治るまで、30分。
長い、けれど必要な時間。
落ち着いた後は、私に「横になりなさい」
私は横になると、お婆さんは
私のお腹へ横になる
・・・あらま。
身動きが、取れない。
起き上がっては、何かを問いかけ、またお腹へ横になる。
3回目繰り返し、お腹へ横になり、鼻を弄り、体をボリボリ掻きむしったと思ったら
フッと力が抜けるのを感じた。
呼吸も深くなる
・・・あ、寝たな。
私は、呼吸を止め、右腕、左腕、メガネ、ミリ単位で移動。
・・・脱出成功。
その瞬間、気づく。
・・・あ、スリッパを履いたまま寝ている。
脱がそうかな・・・いや、起きるかな・・・
迷いながら、つま先にかかっているスリッパをそっと脱がそう、としたその時
パッ!
目が覚め
私は一瞬で、また横になる。
お婆さんは「おやおや」と、私に布団をかける。
・・・私は、また動けない。
寝たふりをして、笑いを堪える。
私を寝かしつけようとしているのでしょう。
距離が近くなった・・・
今日は帰れるのか。
ちゃお
